ぶどう栽培
余市川の左岸に位置する仁木町旭台。良質な土壌と水に恵まれた土地であり、古くからさくらんぼやりんご、ブルーベリーなどの
果樹栽培が盛んな地域ではありますが、高齢化による離農も増えています。
ル・レーヴ・ワイナリー旭台で10年近く耕作されていなかった果樹畑を購入し、大きな造成を行い日当たりがよく水はけのよい傾斜畑を造りあげました。
2015年に苗植えを行い、2018年秋に初収穫。現在では約2.2haの畑で約8000本を植樹し、低農薬で除草剤を使用せずに丹精込めてぶどうを育てています。
高台に上ると、余市川を眼下に見ることがき、気持ちの良い風が吹き抜けます。



ぶどう栽培の1年間
4月
枝上げ
冬の間に下ろしていたワイヤーを支柱にかけ直す作業や秋に剪定した枝をワイヤーに固定する作業をぶどうの芽が動き出す前までに行います。
5月
芽欠き
ぶどう芽吹き始めたら、余計な芽を欠いていく芽かき作業を行います。また、伸びたぶどうの枝を垣根のワイヤーに固定していきます。
6~7月
新梢誘引・除葉
新梢の勢力を揃えるため、また房周りの葉を取り除いたり、垣根に均一に新梢を誘引することで風通しを良くし病気や農薬の使用を減らすことができます。
8月
摘芯・除梢
伸びすぎた新梢を一定の高さで切り取ります。また、新梢の脇から出てくる余計な枝を取り除く作業なども行います。
9月
選果
ぶどうが熟す前に病気の粒を早い段階で取り除き、病気の拡散を防ぎ収穫に備えます。
10月
収穫
ぶどうの果実が色づき、十分に熟したら収穫作業を行います。 一本一本果梗をハサミで切り取って収穫します。
11月
剪定・枝下し
葉が散った後の時期に、枝を切る剪定作業を行います。樹形や樹の状態など考慮しながら雪が積もる前までに剪定作業をおこないます。翌年の生育や収量を左右するため、コツと経験が必要な作業です。また、雪の重みによる樹の負担を減らすためワイヤーに固定している枝をすべて外します。
12月~3月
休眠
仁木町は適度な積雪量があるため、ぶどう樹が雪の中に埋まることにより凍害を防ぐことができます。雪解けの春まで静かな眠りにつきます。




栽培している品種
黒ぶどう
■ピノ・ノワール
ブルゴーニュの王様と称され、世界中にファンを持つ、フランス原産の赤ワイン品種。ベリー系のフルーティーさが香る、繊細な味わい。
■ムニエ
シャンパンの材料に用いられることが認められている3品種のひとつで、心地のいい酸味がありフレッシュでフルーティな味わい。
■ドルンフェルダー
黒ブドウ品種のひとつで色合いは深め、フルーティーで柔らかな味わいで、香りはチェリーやカシスを想わせる果実のアロマが魅力的。
■メルロー
プラムやブラックチェリーなどを連想させる、肉厚な果肉を持つ濃い色の果実の香りで、酸味やタンニンは強くなく、芳醇でまろやかな味わい。
白ぶどう
■シャルドネ
世界で最も有名な白ワイン用ブドウ品種として、主に辛口醸造される。樽熟成との相性もよく北海道でも近年、栽培面積が増えている。
■ピノ・グリ
果皮の色は黒ブドウに近が、一般的には白ワインとして醸造される。白ぶどうの中では豊かな果実味を持ち、やわらかな酸味とまろやかなコクを感じさせる味わい。
■トラミーナ
果粒は小さく灰色がかった薄いピンク色で、白ワイン用の品種。華やかでかつスパイシーな香りが感じられます。
■ピノ・ブラン
白ワインやスパークリングワインの材料となる白ブドウの品種。りんごやハーブ、柑橘系のフルーティな香りと強い酸味が特徴。
■リースリング
小粒な果実で黄緑色の白ワイン用品種。豊かな酸味が特徴で、繊細でエレガントな味わいから、ボリュームのある味わいまで幅広く醸造できる。
■ゲヴェルツトラミネール
フランスのアルザス地方を代表とする高級白ワイン用品種。ライチなどの甘く熟した香りとスパイスの香りが融合した、豊かな香りが特徴。
■ミュスカ
白ワイン用のブドウ品種。マスカットの甘く爽やかな香りと、フルーティーでみずみずしい果実感のある味わい。中甘口〜辛口のワインに仕立てられる。
■オーセロワ
明るい黄色いの果実で斑が多くみられる白ワイン用ブドウ品種。個性が少なく、主にブレンド用として使われる。